★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 2 1 年(宝丑)○06月 木午 // 移 動 祝 祭 日 |
■06月分一覧 (2021年○目次) |
貴志祐介○我々は、みな孤独であるの嘘と誠(2021_0601) |
星野概念○ないようであるかもしれない発酵ラブな精神科医の妄言と野生(2021_0605) |
篠田節子○田舎のポルシェが東京を走り燃えさかる圧倒的な奇跡(2021_0607) |
杉山大二郎○さんばん侍 利と仁は戦略的市場攻略の王道だ(2021_0614) |
十三不塔○ヴィンダウス・エンジンにデパッグ無用(2021_0617) |
藤原無雨○水と礫と協力者の今井三太郎の夢の中に感謝(2021_0620) |
阿津川辰海○蒼海館の殺人の堅牢な騙しの仕掛けは全部水!(2021_0622) |
陸秋槎○文学少女対数学少女の不穏(2021_0625) |
矢部太郎 カラテカが大家さんの次に父親担いで稼ぎ目論む夢の中○2021_0628 |
竹田新○向こうの果てへ流れ行く太陽のような女の行き着く先(2021_0628) |
ウスビ・サコ アフリカ人学長、京都修行中の変わらぬ姿勢○2021_0630 |
■2021年06月01日(火)鉄辰 |
貴志祐介○我々は、みな孤独であるの嘘と誠 |
○大学時代からSF雑誌を中心に投稿を繰り返し、 30歳当時の89年(畑巳)のDNA「禄」の半会年に、 同僚の事故死をきっかけに自分の人生を考え、 8年間勤めた会社を退職し、執筆・投稿活動に専念。 94年に日本ホラー小説大賞が創設されると 第1回から応募を続け、阪神大震災の経験を機に書いた、 「ISOLA」(十三番目の人格 ISOLAと改題し刊行)で、 第3回日本ホラー小説大賞長編賞(96-0130/陽寅)佳作を受賞し作家デビュー。 翌97年(灯丑)には「黒い家」で 第4回日本ホラー小説大賞(97-0305/陽午)を受賞。 他に86年(陽寅)に「凍った嘴」で第12回ハヤカワ・SFコンテスト佳作。 05年(草酉)の人生の折り返し地点には「硝子のハンマー」で、 第58回日本推理作家協会賞 (長編及び連作短編集部門・05-0524/山申)受賞。 08年(山子)には「新世界より」で、第29回日本SF大賞(08-1202/陽子)を受賞。 10年(鉄寅)には「悪の教典」で、第1回山田風太郎賞(10-1029/海子)を受賞。 同年には第23回このミステリーがすごい!(10-12XX)第1位獲得。 11年(宝卯)には「ダークゾーン」で、 第23回将棋ペンクラブ大賞(11-0726/海午)特別賞を受賞するなど 精力的な活動をしている貴志祐介(59-0103/草酉)が、 11年(宝卯)から14年(木午)にかけて 角川春樹事務所のPR誌「ランティエ」に連載していた 「We are all alone」を改題の上、大幅に加筆訂正されたうえ 昨年(鉄子)の干合年の09月18日(木子)のDNA「石」日に 『我々は、みな孤独である』を上梓している。 名より迷が似合う探偵の茶畑徹朗(ちゃばたけ・てつろう)の元にもたらされた、 「前世で自分を殺した犯人を捜してほしい」という不可思議な依頼。 売れない作家もどきに話をまとめさせると、実話であることが判明する。 前世など存在しないと考える茶畑は当初は断るつもりだったが、 小学校からの腐れ縁のサイコパスのようなヤクザがらみで 若い助手が消えたばかりで金が必要になり、 助手の毬子に叱咤激励されながら、渋々受けることになるが、 調査を進めるにつれ、次第に自分たちの 前世が鮮明な記憶として蘇るようになり、不審は極まる。 果たして犯人の正体を暴くことはできるのだろうか!? 誰もが抱える人生の孤独――死よりも恐ろしいものは何だろう。 鬼才が11年(宝卯)当時には整理がつかなかったあの0311を 振り返りながら、いまだからこそ描けた、死生観に迫る。 大阪府吹田市出身で、その後大阪狭山市または富田林市に転居。 ドイツのハンブルクとイギリスのロンドンで暮らし、 京都市内に住み京都大学経済学部卒業。 朝日生命保険会社に就職と共に上京し、飯田橋の寮に入る。 4年目の研修で香港に一年出向き、 退社時は京都支社勤務で、退職後は兵庫県西宮市へ戻り、 現在は兵庫県西宮市の高台に居住していると思われる貴志は、 DNA「龍」主導で、方々楽に動かされやすい性癖で、 探究心旺盛なため、それに馴染みやすい。 「龍+司」は、用心深さと冒険心が同居して感情に左右されやすい。 「龍+車」は、瞬間判断力あるため寸前のところで窮地を脱する。 「龍+石」は、特別な習練なくともその気になると技術力湧きでる。 言わば、流れるように紡がれる文章。 「草+龍+子月」は、好運と災いが同居する。 茶畑も修復微妙な姿に打ちのめされても、辛うじて生きているわけである。 「戌」年生まれ「草酉」は、ともかく動く。 足を使って稼ぐ探偵だし、現場が大切だし、危険にさらされても立ち向かう。 生き方を表す伴星は「龍」で、次から次へと放浪し調査する。 物事の始めの洩星は「司」で、努力の積み重ね。 締めにあたる導星は「石」で、一人で終わりそうで実はそうでもない。 宿命の特長は、深夜午前零時頃の山中の樹木に寄生する 蔦植物なり、苔の類で、一人でいるようで 実はその時その時で何かに依存している。 依頼主だったり、腐れ縁の悪友だったり、助手にもだ。 なのでその助手の毬子にだって、顎で使っているふりをして甘えている。 総エネルギー145点は身軽で身弱で行動力はあるが、 そこまで打たれ強い訳ではなく、茶畑は作者の憧憬であるかもしれない。 とはいえ抗争なり事件に巻き込まれる最大の理由は、 年支「戌」VS日支「酉」の害持ちで表裏あり。 朝令暮改なのは、茶畑の得意とするところだし、むしろ状況を読むと解釈する。 持続力がないから会社勤めより自由人を選び、 ある意味、文章の世界で好き勝手をするのだから、 実社会で悪の道に染まるより、はるかに優秀。 暴力団の隠れ蓑も人道的な特定NPO法人というのが笑わせる。 また「探偵業は3K業の最たるものだが、どういうわけか、 好況不況を問わず、志望者が減ることはない。 映画とテレビ、ハードボイルド小説などの影響が大きいのかもしれないが、 新人のほとんどは、美しき誤解に胸躍らせて就職し、 惨憺たる理解とともに離職することになる」も、貴志一流の皮肉。 とはいっても、サラリーマンだった父親が秀逸だったのだろう。 それは母親成分を月支「子」内「雨」とすれば、 父親は年干の「山」としてそびえたつが、 その父親とは完全融合しないのも害の上にのっているからで、 自分はサラリーマンで終わりたくないという現れ。 年干支の「山戌」は、異常なまでに頑固で数代前に出生の秘密あり。 凝り性でこだわりが強く表裏ありでも、紆余曲折してででも仕事をやりぬく。 月干支の「木子」は、初心に還る。リセットもするが、 犯罪者は現場に戻るのだから、そこを捕まえることにもなる。 そして日干支の「草酉」は、盆栽の花のように、 あらかじめ完成度が高く、信じた道は決して曲げない根性あり。 完璧を求める点では、「草巳」ほどの恋愛体質でなくても、 異性の裏切りに遭いやすく、難点は実はそこであり。 茶畑も、あの0311でかけがえのない人を不可解な現象で失った。 干支番号構成は、35-01-22で西方東方南方で、身をすり減らして動き廻る。 後天運は、初旬「1歳草丑」が、DNA「貫」の守り。 日干支「草酉」を大半会するため、いわゆるところの成功運型。 幼い頃に各地を巡ったのは親の転勤によるものだろうが、 精神的な成長をうながしたと見る。読書にも自然に入っていったようだ。 2旬「11歳陽寅」は、守護神のDNA「調」の偏り。 趣味としての読書は、将来を決定づけることになったはず。 1日に7冊読破の記録は、さすがSPEED感あり。 本屋を経営という道も考えたらしいが、大学時代にホラー小説に目覚め、 投稿していい線までいったのが、やみつきになったのだろう。 3旬「21歳灯卯」は、DNA「鳳」の守護神に害切れ。 ひとまずは朝日生命保険会社に入社し、事務仕事を。 ただし、慣れ親しんで自分の道はこれではないと退社、 4旬「31歳山辰」は、DNA「司」の同様に害切れでデビュー。 5旬「41歳畑巳」は、DNA「禄」の半会で絶好調。 月干「木」が干合で「山」になり、堅実支合と木からの独立で、 進み行く方向の変化で、遅い結婚と子供を得た模様。 6旬「51歳鉄午」は、DNA「牽」の栄誉の10年運天冲殺で、 大いに名前を売る。 現在の7旬「61歳宝未」はDNA「車」の10年運天冲殺で多忙と危険。 茶畑もぼこぼこにされるわけである。 今後は8旬「71歳海申」が、主導DNA「龍」で自己確立。 流れるように自分自身を極めるのだろう。 その時のBGMは、もちろんボズ・スキャッグス(44-0608/雨卯)の 「We are all alone」に違いない。 ところで「死より恐ろしいものは孤独なのか」。 だから、貴志も成功をしてから結婚をしているし、 子供もいるようなので、明かに若い女性だろう。 午未天冲殺は目上運。なのに年下と結婚する男は多い。 しかし、それをした途端に好運と災いがやってくるのがこの生まれ。 実際、同一生年月日で、元立川流のたけし軍団のダンカンは 若い劇団員と浮気をしたり、妻を癌でなくしている。 貴志にはそんな体験は、まだやってきていないだろうか。 ただ、大御所になり、大きな賞に縁がないのは事実だろう。 さて、前世が気になるのは、エネルギー点数が低い身弱者で、 状況により見えたりもする、貴志もそうなのかもしれない。 しかし、人口が増えるから過去の記憶が、 多くの人に意識下で共有されるというのは間違いだ。 なぜならば、魂は生まれ変わるが、それは人間とは限らない。 蠅や蚊かもしれぬし犬猫や牛馬であったり、草木でもあるからだ。 誤解のもとに膨らまされた本作には違いないが、 作者の騙し討ちには見事にやられたので良しとしたい☆ |
■2021年06月05日(土)木申 |
星野概念○ないようである、かもしれない発酵ラブな精神科医の妄言と野生 |
○精神科医など大学病院に勤務する傍ら、執筆や音楽活動も行い、 雑誌やWebでの連載のほか、寄稿も多数。音楽活動はさまざま。 「どうして医学部に入ったかの」かは、父親がアメリカのドラマの 『ベン・ケーシー』のファンだったからという 親孝行ぶりというか盲目(笑)。病院で働き、挫折感を味わい、 自分の夢を叶えたいと思って試行錯誤していた時期のモヤモヤを解消。 モジャモジャヘアーは、患者を油断させるためという。 精神科医の星野概念(78-0415/灯未)が、 ミシマ社の「みんなのミシママガジン」に、 18年(山戌)から20年(鉄子)に連載していたものを再構成して 加筆訂正した『ないようである、かもしれない』が、 02月19日(山戌)のDNA「調」の刑日に上梓されている。 くるくるパーマ、ヘビ、日本酒・・・。治療でも、ましてや呪術でもないのに、 心の淀みがほどける不思議な20話。最注目の精神科医、待望のデビュー作 「決めつけを一切しないのんびりぶりで心を休めてください。 人の中で、中に、中に置き、中に入る。からこそおもしろい。」 そんな著者が、人や菌や音楽に導かれながら試行錯誤で歩む、 滋味豊かな精神科臨床の日常。 さまざまな「ないようである」に出会うほどに、 その人や物事にじつは内在する小さなことこそ、 それぞれの味の決め手のように 存在しているものだという実感を確かにしてきた。その存在感は独特! 「ないようである」ものは、「ない」でも「ある」でもなく、 「ないようである」のだそうなので、手に取ってみた。笑えた。 東京都板橋区生まれで、何故か火事に焼け出され東京都葛飾区へ。 北里大学医学部を卒業。大学進学時から東京都渋谷区内でひとり暮らし。 こともあろうに、コロナ災禍中の自家用車通勤を考慮して ありえない金性とはいえ、害年の昨年(20年/鉄子)に、引っ越しをしてしまい、 現在は小田急沿線あるいは横浜線沿線在住と思われる星野は、 DNA「車」主導で、危険で危うくて働き者でロックな人。 「車+鳳」は、大衆的で経済を動かすことに注視。 「車+龍」は、ヒラメキ豊かな人で、探究心旺盛。 「車+調」は、常に何かをしていないと落ち着かず。 才能は「調」で独創的感性。 「車+石」は、行動力旺盛で他者との交わりという刺激を好む。 「灯+車+辰月」は、渋い趣味が魅力。 「午」年生まれ「灯未」は、正直者。 生き方を表す伴星は「車」で、危険な単独行動。 物事の始めの洩星は「車」で、ゼロからの始まり。 締めにあたる導星は「調」で、自己中心で孤独をたしなむ。 宿命の特長は、晩春午前十時頃の山間に燻る野焼きの名残。 総エネルギー297点は存在感あり。 自身の火性117点で土性118点は、余暇のために働く。 木性50点は心許ないが、体験したことを文章にし創作ではない。 金性ゼロ(DNA禄/司なし)は、お金に無頓着。 あれば無限大に使いこむ(医者は稼ぐのか〜)。 感謝と奉仕の気持ちは原則なく、あっても偏る。 水性12点は危険といっても常軌は逸さずも、 配偶者成分の「海」はないので、ひとまず結婚に興味なし。 年干支の「山午」は見切りの早さ。 月干支の「陽辰」は表の笑顔と辛辣な心の奥底。 そして日干支の「灯未」は、先祖のなし得なかった実現で、 これはわかりやすく、父親のベン・ケーシー好きを叶えた。 さすがに寅卯天冲殺ということか。 干支番号構成は55-53-44で北方2点に西方偏りで、 得意分野以外にはクビをつっこんでも難しいが、だから可笑しくなる。 10年運初旬「7歳灯巳」は、DNA「貫」の炎上。 まさかの自宅の火事ではないが、自己防衛本能が強化。 ここから始まるターボ運(子丑天冲殺廻り)は、76歳まで。 ほぼ何をしても目立つようになるが、もじゃもじゃ頭も納得。 2旬「17歳山午」は、DNA「調」で才能開花。 3旬「27歳畑未」は、DNA「鳳」の発信力。 現在の4旬「37歳鉄申」は、ありえない金性で絶好調。 今後は5旬「47歳宝酉」も、ありえない金性だが、 忌み神月干「陽」を「海」に変化させるので、結婚か。 6旬「57歳海戌」は、DNA「牽」の刑で争いながらも栄誉。 7旬「67歳雨亥」は、主導DNA「車」で自己確立だし、 年干「山」を干合させれば「陽」になり、 これに月干の「陽」と日干の「灯」で、 干合火性天干一気入格で、目上を凌駕するのだから地位を得る。 8旬「77歳木子」は、DNA「玉」の害で、ありがた迷惑で幕引きか。 現在は北里大学精神科助教。北里大学病院精神科アウトリーチチームに所属。 音楽活動は大学3年ごろにインディーズ契約。 「ザ・ストライカーズ」のメジャーデビューは、 大学6年の時ファーストアルバム発表ということだったが、 残念ながら同名の韓国バンドしかでてこずに見つけられなかったが、 そこらは売れに売れた歯科医のバンドとは違い 金性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人では、会場限定だったのかも。 格好つけすぎて冷めきっていたからではないか。 結果的に精神科医はあっていたと感じるべきではないか。 とはいえ酒好きは自身が火性でこれ以上強めても困りもの。 ないようである金性の感謝と奉仕を目一杯使って活動するためには、 ない金性方向の肉類を多く摂取するとともに、 自身を高める木性の野菜は不可欠になるだろう。 食生活が課題なのはいうまでもなく、 若い頃に太っていたのも金性が使えなかったため。 あとは18年(山戌)に縁あって整体に行き、 胸鎖乳突起部が左右で違うのがわかったのは救われたのではないか。 ない金性は使うものだが、整体より鍼をすすめておきたい。 救われたではないか。自宅で糠をこねるも悪くはない。 普通ではない感覚を磨くのが精神科医の役割だからね☆ |
■2021年06月07日(月)陽戌 |
篠田節子○田舎のポルシェが東京を走り燃えさかる圧倒的な奇跡 |
○戦前の作者の実家は、大きな機屋で 白亜の洋館を建てて派手な暮らしをしていたが、 一族が戦争や婚姻の失敗などで没落し、戦後のバラックで育った経験を持ち、 本は古本屋で買うのが当たり前で、学校の図書館を頻繁に利用。 貸し本屋で借りるのは漫画で、読書は完全な娯楽。 リアルな「三丁目の夕日」の世界で育ち、 子供心に影響を受けたのは「ファーブル昆虫記」。 母の教育方針は、地道に真面目に堅実に。 だらしない振る舞いや華美な服装はだめとか、 暗くなるまで遊んでくるなとか、ごく当時の普通の家。 高校も徒歩で通える近所。絵を描くのがもともと好きで、油絵を描いたり、 美術展に行ったりもしたが、美大に行くなんていうのは 変人ということで、非行に走るのと同様、許されるわけもなし。 公務員か学校の先生になって、仕事はきっちりやって、 その一方で趣味を持ち続けて、 その世界である程度のところまでいければいいなと思っており、 作家になることなど微塵も考えていなかったが、 教員には向いていないことに気づき、役所に勤務し、 あれよあれと作家になって今や大御所になった篠田節子(55-1023/灯巳)。 当初は趣味の一環として養成講座に通い、 90年(鉄午)のDNA「司」年に「絹の変容」で 小説すばる新人賞(90-1003/宝丑)をDNA「禄」の天冲殺半会日受賞。 97年(灯丑)の大半会天冲殺年には「ゴサインタン」で、 第10回山本周五郎賞(97-0514/陽辰)を受賞。 同年には「女たちのジハード」で、DNA「司」の支合刑日に、 第117回直木三十五賞(97-0717/鉄申)を受賞。 09年(畑丑)のDNA「鳳」の天冲殺半会年には 「仮想儀礼」で第22回柴田錬三郎賞(09-1001/畑卯)を受賞。 11年(宝卯)には「スターバト・マーテル」で、 DNA「龍」の天冲殺半会日に 芸術選奨文部科学大臣賞文学部門(11-0311/草丑)を受賞。 15年(草未)のDNA「龍」年には「インドクリスタル」で、 第10回中央公論文芸賞(15-0826/木戌)を受賞。 19年(畑亥)のDNA「鳳」の対冲年の「鏡の背面」で、 第53回吉川英治文学賞(19-0304/鉄子)をDNA「司」の天冲殺日に受賞。 昨年(20年/鉄子)のDNA「司」の天冲殺年には、 DNA「禄」の天冲殺半会日に紫綬褒章(20-0428/宝丑)を受賞している 篠田が「オール讀物」に昨年発表した 「田舎のポルシェ」「ボルボ」「ロケバスアリア」の3本の短編を 『田舎のポルシェ』として04月15日(雨巳)に上梓している。 通常ここでは、比較的若い作家を解説しているが、 表題作は実に痛快な傑作で(お腹を抱えて笑ってください!)、 特に女性に読んでもらいたくて、あえて紹介する。 篠田ワールドの魅惑全開の心弾むロードノベル! 東京の外れの外れのさらに外れにある実家の農家を飛び出し 奈良の女子大をでて岐阜県の郷土資料館に勤務する シングルのアラフォー職員の増島翠。 耕作地として維持するためにお隣の農家に米作りを依頼してる。 その米の一部を引き取るため大型台風が迫る中、 仕事が休みの月曜日を利用して、 岐阜県から、運賃を安くあげるために友人に紹介された 瀬沼という慶弔両用の風呂敷包みの紫色をしたツナギを着用した 強面ヤンキーの運転する軽トラで東京を目指し、トンボ帰り。 往復の新幹線代も節約して、3万円ポッキリで頼んだ自分がはしたなかった!? 「弱っちいやつだと思われたらボコボコにされるからな。 男の世界ってものは、そういうもんだ」なんて全然わからない! 安かろうは悪かろうなのか、それともありえない経験か! 波乱だらけでと片付けるには、 可笑しくて涙が溢れるような強行軍に何故なってしまったのだろう。 兄は一流大学をでて海外に行き、青い眼の奥さんをもらい、 自分は大手外食チェーンに就職をして現場を仕切っていたが、 閉店でリストラされ、さらには離婚して、 儲かりもしない酒屋を親からやらされていたが、 あいにくのコロナ災禍で店が潰れ求職中ながら、 何でも屋をしている境遇を本人は笑い飛ばしているのだから 仕方がないとしても、期待していたハイエースはなくなり、 「リアエンジンリアドライブ、田舎のポルシェだ」は、 存外軽くて哀愁もヘチマもない。 軽トラだけが相棒という訳あり男に翻弄されながらも、 360キロの玄米を積んでの行軍は (実際に篠田は200キロの米で実行したというから恐れ入る) 貴重でジェットコースターに乗ったような時間は、 まさに夢の中だったのかも知れないのか、 友人に揶揄われたか、ありがた迷惑な心遣いをされたのだろう。 他に、リタイヤした元企業戦士の葛藤!夫に先立たれた介護士の挑戦! それぞれ秘めた思いを抱いて、トラブル連発のロングドライブへと旅立つ! 一筋縄ではいかない映像が眼に浮かぶような迫真の描写! 二転三転する場面展開は、読者は登場人物以上に翻弄されるはず! 生きることと旅のスリルの濃厚な一冊を是非手にとってほしい! 東京都八王子市長房町生まれで、東京学芸大学教育学部を卒業後に、 八王子市役所に勤務していた篠田は、 DNA「調」主導で、芸術性溢れるひねくれ屋。 「調+鳳」は、顔で笑って心で恨んだり羨ましかったり。 「調+司」は、競争意識強力で絶対に負けない。 「調+龍」は、易々と満足しない向上心。 才能は「龍」で、類い希な調査能力に探究心。 徹底した取材が、実録とさえ思わせる臨場感溢れる写実へと向かう。 「調+石」は、自尊心は強いが、あれもこれも望まない。 「灯+調+戌月」は、実は心優しく、作品すべてが可愛い子供。 「未」年生まれ「灯巳」は、仲介能力で人と人の関係性を上手に描写。 生き方を表す伴星は「司」で、努力の積み重ね。 物事の始めの洩星は「龍」で、何かを犠牲に独立心を持って。 締めにあたる導星は「司」で、自分の気持ち次第。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃の街灯で、 沈まぬ陽光と燃料源を争いながら発信する。 総エネルギーは291点の子丑天冲殺でもあり、 火性132点は身強中の身強だろうが、 水性ゼロ(DNA車/牽なし)のため制御が効かず、 配偶者成分も皆無だし、無限大の異性(協力者)なり栄誉にも縁あり。 スイッチなりつまみのないガスバーナーは、 極端な手法で、燃やし尽くす様相で油断できない怖さ。 守護神の木性は僅か36点しかないので、気分転換重要だし。 創造力を補うために徹底した取材による努力は惜しみない。 年干支の「草未」は、一見凡庸にも生きられ、 他人には好かれるが、熱すぎれば、敬遠されることもあり。 月干支の「陽戌」は、商人の家系で口が上手い。 転じて文章にそれが現れる。先祖に異様な婚姻の痕跡あり。 そして「灯巳」は、何でも自分でやりたがるが、 あれもこれもやっては燃料不足に陥る。 自分の代が最強の成功になるならば、 孫子の代の運まで消費したことになり、子や親族には一切期待できない。 干支番号構成は32-23-54で西方南方北方であり、 東方が欠けており、未来予測は回避したほうが無難。 なので、エンディングは読者に期待させる。 後天運は、初旬「5歳灯亥」が、DNA「貫」の頑固。 日干支「灯巳」を納音し、自己犠牲や幼少期の貧困が、 社会に出て成功をもたらす運型。 守備本能が強まるといっても、それは身を守る術で自己流。 2旬「15歳山子」は、主導DNA「調」の10年運天冲殺で、 自己確立と進み行く方向性がなんとなく運命的に決まる。 あれもこれもと考えても、最終的には安全運転に落ち着いた。 3旬「25歳畑丑」は、年干支「草未」のDNA「鳳」の10年運天冲殺半会で、 八王子市役所では、多くの部署を経験。 仕事とはいえ趣味のような会合の延長で出会った相手と早過ぎた結婚も、 それに満足しきれず、カルチャーセンターに通い小説作法を学ぶ。 4旬「35歳鉄寅」は、DNA「司」の害で家庭を犠牲にして 「絹の変容」で小説すばる新人賞を受賞し、退職。 害の中身は、夫が退職してマネージャー役に徹したことで、 私生活がない生活と考える。 5旬「45歳宝卯」は、DNA「禄」の引力本能強化で、 進み行く方向の変化で、忌み神的な「陽」はありえない「海」になり、 栄誉が押し寄せてきた時代で、妥協は一切しなくなった。 6旬「55歳海辰」は、ありえない水性のDNA「牽」で、 今度はさらに名誉を極め、いよいよ本格化する。 現在の7旬「65歳雨巳」は、DNA「車」の危険。 栄誉の時代は抜けても、ありえない水性で勢いづき多忙を極める。 今後は8旬「75歳木午」が、DNA「玉」の過去の総決算。 日支「巳」と年支「未」を繋ぐ、ますます熱い夏の方三位入格で、 旧いもののなかに新たな価値観を見いだすような生き方で、 結果にもこだわるが、身体全体が炎上してしまえば、 命にもかかわるのだが、制御はしないのが篠田だろう。 さて、篠田は子丑天冲殺である。 初代運、はみだし運のため、親の生き方をなぞらない。 水性ゼロ(DNA車/牽なし)の配偶者成分皆無であることは述べた。 また、結婚は最低でも力をだしきった30代以降が定番で、 それも目上剋しなので、相手は年下と運命の法則では 示唆しているにもかかわらず、こともあろうに、3旬「25歳畑丑」内の 82年(海戌)のありえない水性年に、仕事の延長で出会った 新潟県出身の都庁職員(51-XXXX)と結婚したあげくに、 (月干に陽ありで、友人知人のノリで妥協でもある!) (15年/草未に気弱そうな夫は頸椎ヘルニアで手術を受けているので 午未天冲殺の逆縁の可能性もあり)篠田が作家業に舵をきった途端、 マネージャー宣言をしたかしないかは知らぬが、あっさり退職してしまう。 逆縁結婚の上、孫子の運まで使いきる「灯巳」が、 多くの作品を産みだしたのだから、出産、授乳経験なし、 子宮内膜症による不妊とその時受けたホルモン剤治療の甲斐無く、 子供はいない。いずれ篠田節子文学館でもつくるのか・・・。 また、前後するが97年(灯丑)の条件なし天冲殺大半会年には、 「年金で食べさせてあげるから、小説家なんか辞めて帰ってこい」と まで言われ、親の介護のために、貴重な時間を割いて、 実家から徒歩数分圏内に引っ越し、夫も相当こきつかわれたであろう。 しかし、稼いでいるのに、本業がある子丑天冲殺のやることではない。 何がいいたいかといえば、相応な大御所になった篠田だが、 結婚も成功してから、あるいは結婚せずが望ましい。 また親剋し(なので介護が必要になる)なのに、親の面倒まで見ているのだから、 その代償に05年(草酉)のDNA「龍」の半会年子宮筋腫の手術を受けたばかりか、 18年(山戌)のDNA「調」年に乳癌を宣告され過酷な手術も経験した。 これらが、とりあえず世界的な権威にまでは行っていない真相。 とまあ、誉めているんだか・・・・どうかはともかく、 圧倒的な筆致の巧さには脱帽するばかりか、 軽トラにまで乗るような綿密な取材には恐れ入る。 衝突や炎上は無駄なのでSNSはやらないそうだが、 面白かった!それだけは伝えたい! 世の女性にも男性にも是非読んで頂きたい! ちょっとしたボーイミーツガールかな(笑)。 親切な孫のボーイとかの話もあるけど☆ |
■2021年06月14日(月)雨巳 |
杉山大二郎○さんばん侍 利と仁は戦略的市場攻略の王道だ |
○高校時代から小説を書きためていて、 作家になろうと早稲田大学の文学部を目指したが、合格には至らず、 浪人時代に大学進学を諦め、その後東京リコーに入社。 在職中は営業マン、営業マネジャーを経て、 販売力強化センター長、営業革新室長、 販売企画センター長、CRM推進センター長を歴任。 CRM、市場戦略、評価・報奨制度、セールスプロモーション、 人材開発部門の統括責任者を務め、 趣味で創作活動は続け、詳細不詳文学賞受賞を契機に 「至高の営業」を刊行。 織田信長を描いた長編歴史小説「嵐を呼ぶ男!」が、 第九回日本歴史時代作家協会賞(20-0728/海申)新人賞候補。 13年(雨巳)の律音年には、出世コースの転勤を受けずに退社。 ビジネスの講演活動などをしている杉山大二郎(66-0405/雨巳※)の 『さんばん侍 利と仁』が03月10日(灯巳)のDNA「禄」日に上梓された。 二十四歳の鈴木颯馬は、元は町人の子。 幼くして働くことが大好きで、どんなときも苦労を厭わぬ 前向きだった父を亡くし、母とふたりの貧乏暮らしが長かった。 始めは野菜の棒手振りで、工夫をしながら人々に重宝がられ、 縁あって、手習い所で働くうち、大器の片鱗を見せはじめた颯馬だが、 十五歳の時に母も病で亡くし、天涯孤独の身となってしまう。 しかし、捨てる神あれば拾う神あり。 町道場で下働きしている際、ひょんなことから、 お忍びで道場破りにきた大名屋敷の若侍に気に入られ、 田中藩江戸屋敷に勤める「さんばん殿」鈴木武治郎に才を買われ、 めでたく養子に。だが、勘定方に出仕したのも束の間、 田中藩領を我が物にせんとする老中格の田沼意次と戦うことになってしまい、 恩義ある藩を救うべく、わけありで、 酒問屋麒麟屋の番頭となった颯馬に立ち塞がる壁、また壁! しかも、これもまた現代に通じる市場戦略で、 類い希な商才をあらわし、乗りこえてしまう。 「情けは人のためならず」が身に染み入るが、そんな男に、新たな使命が下る! 江戸の剣客商い娯楽小説というよりは、 老若男女必見の掛け値なしの江戸の企業再建と 幸せになるためのエンターテインメントの仕上り! 母子家庭として、埼玉県川越市仙波町育ちで、 小学校五年生から新聞配達に従事し、新聞奨学金制度を利用して 東京都荒川区尾久で新聞配達店に住み込み、 作家になるために早稲田大学文学部を目指すが、 その後大学進学を諦めて英語専門学校を経て東京リコーに入社。 昨年(鉄子/20年)まで東京都世田谷区松原在住も、 今年(21年/宝丑)より埼玉県富士見市在住の杉山は、 「鳳」主導で、冷静で豊かな発信力。 「鳳+禄」は、流れるように言葉が湧きだす。 「鳳+司」は、忍耐力最強。 「鳳+龍」は、一見柔らかでも爆発的発想力。 「雨+鳳+辰月」は、一般常識が生まれながらに備わった人。 「午」年生まれ「雨巳」は、世間の王道を行く。 生き方を表す伴星は「玉」で、生涯学習。 物事の始めの洩星は「鳳」で、なんとなく始める。 締めにあたる導星は「司」で、自分の意志で終了。 宿命の特長は、晩春午前八時頃の河口で汽水域。 各地から物産が集結する商いをする場所。生年冲殺のため親の犠牲。 死別か離別かは別も母一人子一人の貧しい生活は、 本作品の随所に活かされており、さすがに作り話には思えない臨場感あり。 母親が小さな出版社で商品管理の仕事をしており、 取次から間違って返品されてきた他社の本を、 本来は断裁すべきところを、時々こっそり持ち帰り、 推理小説や歴史小説、純文学、SF小説などを読み、 将来書いてみたいと思うようになったのだから、 小説よりは恵まれていたといえるが、 アルバイトで友人達の夏休みの宿題の読書感想文の代筆をし、 原稿用紙1枚500円で請け負ったのは割の良い稼ぎで、 依頼人は年々増え、3年生のときはほかのクラスからも頼まれ、 20人近くになったというエピソードは、 本作にも反映されており、目利きもあり。 母親に鰻重のひとつでも馳走したであろうか。現実面で救いが多かったのは、 総エネルギー210点中、自身の水性は13点なのに、 火性が87点もあり、その気になれば稼ぐことは可能だし、 サラリーマン時代に目覚ましい活躍をしたのも、 これが理由ばかりか、月支「辰」に日支「巳」から 年支「午」へと変則的な火性は紆余曲折しても、 使い勝手は良かったのではないかと見る。 年干支の「陽午」は、他人の運を喰ってでも成り上がる。 これがヒノエウマの特性だが、本作のまるで出世魚のような展開そのまま。 月干支の「海辰」は、クールに物事を想像する。 そして日干支の「雨巳」は、猜疑心少々入るも、 不正を正すという本作の根幹からは外れておらず、 午未天冲殺らしく目上縁全開な部分は頼もしい限りだ。 干支番号構成は、43-29-30で、南方と西方のごく狭い領域で、 限定空間で濃い生き方が望まれるはず。 後天運は、初旬「1歳雨巳」は、DNA「貫」の独立心。我慢もしたはずだ。 日干支とは律音が成立するので、後天成功運型入り。 生年冲殺なので、のめり込めば成果をだせる特性を与えられる。 2旬「11歳木午」は、DNA「調」の10年運天冲殺。 極端に辛い部分もあったろうが、流れに乗って芸術性を発揮すれば、 読書感想文の代筆で、本を読めた上に、謝礼も得るという、 将来を見据えた時期。 3旬「21歳草未」は、DNA「鳳」の主導DNA10年運天冲殺。 作家になる前に生活をなんとかしようと就職をしたのが功を奏したようだ。 4旬「31歳陽申」は、DNA「司」の刑と支合で、 争えば叶うわけで、トップセールスまで昇りつめる。 絶頂期で社内結婚もしたのだろう。 5旬「41歳灯酉」のDNA「禄」の半会で、何をやっても上手くいくとの実感。 月干「海」が干合で「木」になるという進み行く方向性の変化。 13年(雨巳)の律音に、役員への布石になる福岡への辞令を提示されるも、 妻の病気や子供達の学校もあって固辞し、 独立してビジネス小説をだしたり講演会で稼ぐ。 現在の6旬「51歳山戌」は、DNA「牽」の栄誉。 変剋律もあるので苦悩を伴えば、何らかの賞を受賞。 7旬「61歳畑亥」は,DNA「車」の天剋地冲で大逆転。 危険を伴えば、才能も磨かれるだろう。 8旬「71歳鉄子」は、DNA「玉」のやり残した仕事。 杉山は98年(山寅)の干合支害年と 01年(宝巳)年に誕生した娘が二人いるようだが、 うまく会話ができていないようだ。 午未天冲殺がある程度成功して社内結婚では、本来相手は年上が良好なのに、 相手はおそらく年下の逆縁だろうし、男児ではなく女児二人というのも、 それを物語っているが、そういう苦悩は著作に活かせば良いので、 いまさらいちいち気にしても仕方があるまい。 ひとまず26年(陽午)27年(灯未)の条件あり守護神天冲殺年までは突っ走り、 良き仕事をしてもらいたいと願う☆ |
■2021年06月17日(木)陽申 |
十三不塔○ヴィンダウス・エンジンにデバッグ無用 |
○02年(海午)の月干支「海子」の納音を伴う DNA「調」の害年に、早川大介名義「ジャイロ!」で、 第45回群像新人文学賞受賞し、前途を期待されて称賛されるが、 ある意味、ありがた迷惑的なところもあったのか、 そこから18年の歳月を経て、昨年(20年/鉄子)のDNA「石」年を迎え、 第8回ハヤカワSFコンテスト(20-0909/草卯)に、 「ヴィンダウス・エンジン」で優秀賞を受賞した 十三不塔(77-1210/宝丑)の受賞作『ヴィンダウス・エンジン』が、 同年11月25日(灯丑)のDNA「車」日に上梓されているので、解説する。 近未来の、中国の成都。中華人民共和国四川省の省都であり、副省級市。 豊かな成都平原の中にあって古くから「天府の国」と呼ばれ、 唐の時代から蜀錦を産出するため錦城の別称を持ち、 また芙蓉の花を市花とするところから蓉城の別称ももつ。 その地で、新たな想像力で描かれたアジアン・サイバーパンク! ヴィンダウス症――動かないもの一切が見えなくなる未知の疾患。 これは兄弟姉妹のいる者で、片割れが何らかの理由で、 不慮の死をとげた者の残されたものが罹患する。 全世界に68人しか存在しないので、まともな治療薬もない。 「兄弟は、両親という同じ遺伝子のプールから生まれた存在。 違うのは素材の取り合わせだけ。同じ食べ放題のビュッフェで トレーに何を載せるか。違いはそこにある」だ。 なので、かつて一人っ子政策をとっていた中国には 原則存在しないという前提があるが、治療法は確立されていない。 兵役にいった兄が自死をとげた韓国の青年、キム・テフンは この難病から苦心の末に寛解状態へと持ち直したことで、 中国・成都の四川生化学総合研究所から協力を要請される。 それはヴィンダウス症の寛解者と都市機能AIを接続する未曾有の実験だった。 様々な思惑が交錯する近未来の中国で、 都市と人間をめぐる巨大な計画が動き出していく! 不可解にして難解にもかかわらず、あっけなく切なく、 不真面目で不謹慎な世界を垣間見る。 「ホモサピエンスとヴィンダウスは同時に歩めればいい」だし、 「デパッグ」なんて不要なんだ。 そして「僕は都市とのゲームを開始したのだ!」 そして気づいた、兄弟なんか関係ない。 「クローンさえあればクローンを犠牲にすれば完治できる!」 超人の誕生である。 愛知県名古屋市中川区出身。中京大学中京高校卒業後、中国に留学。 西安なのか成都なのか、どのような学校なのか一切不明で謎ばかりも、 成都は好んでいるようで、キム・テフンという兵役忌避韓国人がルームメイト。 現在は専門学校のヒューマンアカデミー名古屋校で ゲームやコミックのクラスを教え、 他にはラジオドラマや芝居の脚本も書いている十三不塔は、 DNA「鳳」主導で、冷静な発信。時間をかけて流れる水のようなありかた。 「鳳+玉」は、自己は卑下する傾向だが、 他人に対しては中庸心ある助言が可能。 慌てると一般常識すら逸脱する傾向もあり。 才能は「玉」で冲殺されているため、変化球な旧いものへの調査や探究。 「鳳+鳳」は、気安くて欲深くない。 「鳳+車」は、生きるために働く。 「鳳+調」は、面倒なことは曖昧にしがち。 「宝+鳳+子月」は、穏やかな案外普通の感覚もあり。 「巳」年生まれ「宝丑」は、落ちて上昇。落ちないと上昇はない。 生き方を表す伴星は「調」で、他人とはひと味違う独創的人生。 物事の始めの洩星は「車」で、たった一人で始める。 締めにあたる導星は「玉」で、目下と共に終わる。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の冷たい海を照らす燈台に附属する 特別な装置で、無関係な人には、あってもなくても良いようなものでも、 それがないと機能しないような隠された重要部品といったもの。 高価でメンテナンスにも気を使うが、滑らかに稼働させるためには、 精密であるのに正確を求められないという不可思議な存在。 視覚のブレを補整する最新機器。まるでヴィンダウス! 重要な命綱は、甘味、辛味、酸味、麻味、塩味の五味。 刺激がないと感覚が鈍る。 総エネルギー195点には重厚感ないものの、自身の金性は50点あり存在感抜群。 さらには磨きをかける水性は69点もあるが、バランス悪く聴力に陰り。 木性ゼロ(DNA禄/司なし)は、堅実性なく、 時間の観念もあまりなく、スケジュールどおりに稼働せず。 とはいっても無限大の物欲は持ち合わせており、 前進気勢はさして感じられない世捨て人風。 火性は38点でなかなか輝かず、守護神土性も同様に38点で、 救いは年長者なり未知の世界での探究だが、心許ないといえば心許ない。 年干支「灯巳」はあれもこれも器用に対応出来ず、 狭い範囲で集中して力を見せ付けるが、全て自分でやらないと納得しない。 月干支の「海子」は、強い庶民的な知性はあるが、 怒ったり焦ったりすると運気が落ちるので乱暴狼藉は不向き。 そして日干支の「宝丑」は、他人に振りまわされずに 我が道を行くというものながら、仲介能力はあり、 飾り気のない頓智は和みを醸しだす。 本質は金銭物質を造り出す造幣機械の例えで、 精神世界にかかわりながらも、一発あててビジネスチャンスをものにする。 干支番号構成は、54-49-38で北方と西方の鋭角地帯で、 得意分野で尖った勝負に徹するべきに違いない。 後天運は初旬「1歳宝亥」が、DNA「貫」。 年干支「灯巳」を天剋地冲するため成功運型も、 親に心配をかけたり、常識にとらわれない社会との関わりが必須になる。 とはいえぶち壊しの部分は、84年(木子)のありえない木性の支合年に、 水性がさらに過多となり、腎炎で入院。 三ヵ月の入院は子供にとって長く、病室にはテレビもなく、 同室はほぼ老人で、やむなく読書家になった経緯があるようだ。 2旬「11歳鉄戌」は、DNA「石」の優柔不断。 95年(草亥)が、ありえない方三位年で、北の地へ。 守護神「畑」がDNA「龍」なので海外。 「玉」が冲殺されているので、旧い都。だから成都なり、西安。 西安は中華人民共和国陝西省の省都で、 古くは中国古代の諸王朝の都となった長安だが、 ありえない木性年での留学なのは否定できない。いつ帰国したかは不明。 3旬「21歳畑酉」は、DNA「龍」の守護神半会。 群像新人文学賞を受賞したが、あいにくの害年が災いしたか、 その後には続かなかったのか、消息不明。 4旬「31山申」は、DNA「玉」の守護神は変わらず。 ひとつの流れに入り、教えることにもなり、 おそらくここで専門学校の講師の職を得たか。 現在の5旬「41歳灯未」は、DNA「車」の火性強化の 日干支「宝丑」の天剋地冲は、多忙でひっくり返るほどか。 目立たぬところで稼いで行くか。なんらかの衝撃が逆転の火蓋切る。 月干「海」は干合で方向性の変化で、 「木」に変われば、ありえない引力本能にもなるということか。 今後は6旬「51歳陽午」が、DNA「牽」の不名誉または異性の裏切り。 文字通り注目はされるが、良い事ばかりとは限らず苦難。 7旬「61歳草巳」は、ありえない木性のDNA「禄」で、 それこそありえない感謝と奉仕の10年運天冲殺で、 前進気勢もでて、世のため人のためであるならば、 晩年であろうと、前旬の下りを払拭する急上昇。 8旬「71歳木辰」は、同様にありえない木性の DNA「司」の10年運天冲殺で、体力次第だが、 下品ではあるが、お金が貯まる。 万々歳としかいいようがない疲労は感じても至福の最晩年。 さて、現在地不明も名古屋であるにはかわりなく、 ただし、車には乗っている生活のようだ。 とはいっても、辰巳の生年冲殺のわりには自由人すぎるのが、 それこそ玉に瑕であり、本来は社会参加時に 一定の就職をしてしまったほうが、上がりも早かっただろう。 ところが、つい遊び心で自己発揮して中国へ。 それを活かして何かをするわけでもなく、 表現者としての緩い生活が今につながっている模様も、 せっかくハミダシ運の辰巳天冲殺が海外にでたのに、 帰国して名古屋にこだわったのが問題か。 本人だって今の日本に期待できないから、 実は最先端技術で湯水のような予算をくべられる 中国に出かけたのではないのか。 同一生年月日には、北海道室蘭市長の青山剛や、 銀杏BOYZの峯田和伸がいるので、 知名度では麻雀の手役にすら劣っている(笑)ので、 今年(21年/宝丑)は、60年に一度の人生の折り返し地点で、 ここまで順調な人はこれを境に下り坂になりかねないが、 十三不塔(早川大介)の場合は、この限りではなく、 逆にここらで飛翔して勝負に行くのではないかと思われるので、 そろそろブレーキは撤廃して、見えない物を見えるようにして、 TOPスピードで駈けぬけてもらいたい☆ |
十三不塔(早川大介)○77-1210 |
宝海灯畑 丑子巳-1 車調鳳鳳玉(鳳主導) 木性(00)火性(38)土性(38)金性(50)水性(69)/総合195 辰巳生年冲殺/天冲殺(61歳草巳/71歳木辰) 初旬条件あり(年干支を納音)/方三位(1歳宝亥) 天剋地冲(41歳灯未)/干合支害(51歳陽午) 木性ゼロ/火性脆弱/土性脆弱/水性過多 -1歳宝亥/11歳鉄戌/21歳畑酉/31歳山申/41歳灯未/51歳陽午/61歳草巳/71歳木辰〜 |
■2021年06月20日(日)畑亥 |
藤原無雨○水と礫と協力者の今井三太郎の夢の中に感謝 |
○様々な仕事を転々としながら16年(陽申)の守護神年から支援を受けていた 今井三太郎(87-0711/宝酉)との 共著「裏切られた盗賊、怪盗魔王になって世界を掌握する」を 20年(鉄子)の60年に一度の干合支合年を迎え「小説家になろう」にて発表。 08月04日(畑卯)のDNA「禄」日に書籍化され作家デビュー。 『水と礫』で第57回文藝賞(20-0820/草未)を納音日に受賞した 藤原無雨(87-0913/草丑)が 同作を11月20日(灯卯)のDNA「鳳」日に上梓している。 東京でのドブ浚いの仕事中の事故をきっかけに 生まれ故郷へと戻ったクザーノは、 弟分である甲一の後を追い、砂漠のむこうにあるという幻の町へ、 ラクダのカサンドルを従え旅立った。 父のラモン、祖父のホヨー、息子のコイーバ、孫のロメオ。 カサンドルも出産し、クザーノも新しい家族を得るが、 そこは異性理解不能の運型らしく、女性は克明に描かれず。 逃避と再生とセットで、何度でも回帰する灼熱の旅が、 一族の目にしたすべての風景を映し出す。 時を超え砂漠を越え、無限の魂の網の目が、 いま、この瞬間に再現された、水を渇望し水を忌避する一族の まるで和製西部劇的なプログラムピクチャーを 夢の中のようなところで、見せられているような感覚で、 BGMは、さしづめ「ボレロ」というところか。 兵庫県姫路市生まれ。高校進学後、 自律神経失調症による留年および通信制へ転校。 04年(木申)より、飲食店のバイトを3件、工場勤務。 派遣で近畿圏内をうろうろ。その後郵便局で勤務も、 事故に遭遇するなど持続せずに、 16年(陽申)のDNA「調」年よりは埼玉県和光市在住の藤原は、 DNA「車」主導で、常に立場が危ういため、 受け身でいれば、いわゆる草刈場にされてしまうので、 積極的に戦う姿勢を見せねばならない。 「車+貫」は、不器用で一直線。 「車+龍」は、自然体の閃き。 「車+鳳」は、生活するために汗を流す。 「車+禄」は、厳粛なる規律を守るのが苦手。 才能は「車」なので、ゲームまでやっている! 「草+車+酉月」は、衝突しやすい。 「卯」年生まれ「草丑」は、視野は広からず。 生き方を表す伴星は「玉」で、生涯勉強。 物事の始めの洩星は「車」で、孤独になり開始。 締めにあたる導星は「禄」で、他人が終了。 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の街の雑草で、 総エネルギー153点は身弱で軽いため、 どっしりと腰を落ち着けて作業をするためには、 充分な水や光などの栄養が必要も、無意識に自分を危険にさらしたり、 知らず知らずのうちに、危機的状況に引きよせられるように入りこむ。 ただし街に味気がなければ、砂漠にもなりオアシスを探さねばならぬ。 とはいえ、外へ外へと向かっていくと摩擦が大きいので、 内側世界での作業は向いているものの環境が清潔でないと困難。 年干支の「灯卯」は紆余曲折があろうと、 充分な準備さえ出来れば、羽ばたける。 月干支の「畑酉」はどうしても格好にこだわる。 そして日干支の「草丑」は、黙々と真面目に積み上げて行く性癖。 干支番号構成は、04-46-02と東方と北方を結ぶ 鋭角地帯で濃密な場所で極端な何かを追い求める。 後天運は初旬「2歳山申」が、DNA「司」の堅実さが付加。 望みはしないが、派手な世界に縁なし。 2旬「12歳灯未」は、DNA「鳳」の熱気。 年干支「灯卯」の大半会があって、落ち着いてはいられなくなるが、 火性脆弱でも火性は適度にあるならともかく、 陰の火性は直火なので、怪我もした。 3旬「22歳陽午」は、DNA「調」の害でありがた迷惑。 仕事もないことはないが、結果は散々で生命の危機。 もっとも一応守護神扱いなので、救いもあった。 現在の3旬「32歳草巳」は、月支「酉」VS日支「丑」がからむ DNA「貫」の大半会三合会局で、前旬の害から吹っ切れば、 大きな飛躍で大きな成果で、文藝賞受賞。 今後は4旬「42歳木辰」が、DNA「石」の和合性。 妥協なのか組織の寄生なのか。 ただし月干「畑」との干合支合で方向転換をして、 干合後の「山」を地味になりすぎれば、忘れ去られかねず微妙。 5旬「52歳雨卯」は、DNA「龍」の清新な気分。 6旬「62歳海寅」は、伝統回帰もあるが、 年干「灯」が「草」になれば両天秤。あれこれ忙しい。 7旬「72歳宝丑」は、DNA「車」で主導DNAで自己確立。 晩年で危機的状況なのに、それとも無茶をしてでも稼働するかは、まだ先の話。 おおむね、藤原のこれまでの人生の断片を 繋ぎ合わせたような苦痛の陰が落とす。 「乾いた土地でならねばならなかった。天気が崩れると頭痛がするからで、 そうなると体調ばかり気にして、外へと外へと開かれる 神経が遮断されてしまうことになる。悲しい水分を全部蒸発させるために ここに来たんじゃないのか。」は、今井の影響。 「クザーノが東京へ行ったのはライターの友人が 部屋が広すぎるのでルームシェアをしないかと誘ったの」は むろん今井への感謝であり、繁華街入口にある昔は旅館で今は北京という 黄色い中華服で2年働き、女性上司が金をもって蒸発し 倒産というのもヒントはあるのだろう。 前後はするが、仕方なくドブ掠いについて、 機械事故で同僚を大怪我させ故郷へ逃げ帰るではなく、 怪我をしたのは自分で障碍者認定も。 「玉+玉」が重なって「龍」的「玉」の風景を 描かれたのは興味深く、「らくだ」が相棒は泣かせる。 姫路どころか、山を越えて、鳥取砂丘。 かって未知の世界へ 、新しい土地で結婚し、 息子が東京への繰り返しという近代日本の負の連鎖。 二つの街はうんと遠くだが砂漠でつながっている。 グレープフルーツから苦みを抜いた コネチカットという飲み物が昔は売れに売れて、 木の幹を傷つけるとでてくる樹液に、ホールという花があれば良いらしい。 クザーノは南の砂漠からやってきた有名人甲一という弟分を探す旅。 煙草は良くないが安い葉巻をやる。ここは「俺の青空だ」。 藤原を救ったのはネットゲーム仲間の今井で、 水性ゼロ(DNA鳳/調なし)で正体不明の野人。 しかし、子丑天冲殺は晩年運なので急ぐ旅ではないから、 月干支「灯未」が藤原の年干支「灯卯」を大半会するだけに、 この2年の天冲殺を感謝と奉仕にあてて、まず藤原を尖兵にして楽しんだ。 今井の人生はまだまだ長く契機はあり。 主導DNA方向といい藤原を再製した手腕は素晴らしい☆ |
藤原無雨○87-0913 |
草畑灯灯 丑酉卯-2 鳳禄龍車貫(車主導) 木性(40)火性(18)土性(36)金性(36)水性(23)/総合153 戌亥天冲殺/害(22歳陽午)/大半会三合会局(32歳草巳) 変則方三位(62歳海寅)/主導DNA(72歳宝丑) 火性脆弱/水性脆弱 -2歳山申/12歳灯未/22歳陽午/32歳草巳/42歳木辰/52歳雨卯/62歳海寅/72歳宝丑〜 |
■2021年06月22日(火)宝丑 |
阿津川辰海○蒼海館の殺人の堅牢な騙しの仕掛けは全部水! |
○17年(灯酉)のDNA「車」年にあった、 新人発掘プロジェクト「KAPPA-TWO」により 「名探偵は嘘をつかない」でデビュー。 20年(鉄子)の「透明人間は密室に潜む」は、 「2021本格ミステリ・ベスト10」(20-1207/木申)国内ランキング第1位、 「このミステリーがすごい! 2021年度版」(20-1204/宝巳)第2位、 「週刊文春ミステリーベスト10」(20-1203/鉄辰)国内部門第2位、 「ミステリが読みたい! 2021年度版」(20-1127/木戌)第3位で、 近年目覚ましい勢いのある阿津川辰海(94-0922/宝亥)の 渾身の力で書き下ろした『蒼海館の殺人』が、主導DNA年らしく 02月16日(草未)のDNA「禄」の半会日に上梓された。 館が沈めば、探偵も、犯人も、全員死ぬ!? そもそも探偵って? 犯人って? 濁流押し寄せる館の連続殺人。 豪雨が止むころまで、僕らは生きていられるのだろうか! 訳あって学校に来なくなった「名探偵」の葛城に会うため、 僕はY村の蒼海館を訪れ、政治家の父と学者の母、弁護士にモデルと、 名士ばかりの葛城の家族に明るく歓待され夜を迎えるが、 (ここでもう読者は作家に騙されている・・・) 「自分の家族が苦手だ。彼らは平然と何でもないような顔で嘘をつく。 僕の家族は、嘘つきの一族なんだよ」とヒントはあるのだが。 激しい雨が降り続くなか、連続殺人の幕が上がる。 刻々とせまる洪水、増える死体、過去に囚われたままの名探偵、 それでも――夜は明ける。 新鋭の最高到達地点はここに!精美にして極上の本格ミステリは、 ゆっくりとそして急激に増す水かさのように、 読者の推理を逃さぬように、幾十にも塗りかためられ苦しめる! トリックのひとつは先日米食品医薬品局が認可した アルツハイマー病の治療薬。 といっても年に600〜700万円もするので、上級国民にしか手に入らない代物。 令和版のホームドラマは、殺意と尊敬と友情で彩られる。 東京都出身。都内公立共学の中高一貫校を卒業しているというが、 作家の中学校時に該当するのは、中央区や千代田区など限定区域で、 該当校は、千代田区立九段中等教育校、都立桜修館中等教育校、 都立小石川中等教育校、都立白鴎高等学校・附属中学校の四校で、 これらの地域に居住するか、東京でも城西または城北地区ではないかと推認。 東京大学を卒業しているが、こちらも文系以外は不明で、 現在も東京都在住で、サラリーマンとして勤務するのに、 片道1時間往復2時間の通勤時間では、読書三昧。 週中は仕事に没頭し、執筆は土日という兼業作家の鑑のような阿津川は、 DNA「貫」主導で、強固な意志をもつ。 条件が厳しいほど頑固で、仕事の現場で揉まれることが意識も高め、 様々な仮想敵を想定させる。 「貫+玉」は、目前のペースに融合させる能力。 仕事だろうと創作だろうと同じ。 才能はこの「玉」で落ち着いた風情で、一見、物静かで敵でも味方でもない 柔和な若くて年寄りのような落ち着きが武器。 「貫+調」は、集団行動は得意ではなく、 いわゆる社内での親睦活動にも、まったく興味がない、 仕事に生きられる自己中心の本性が光る。 「貫+司」は、客観的な立場で物事を俯瞰し、 賢い探偵のように保身術ありで無駄を好まない。 「司+鳳」は、苦難に耐え忍ぶ。 むろん生命の危機であろうと、真面目に謎を解明。 「宝+貫+酉月」は、用心深いから簡単に専業にはならず。 下手にその気にさせようとしても、ゴネられて心象を悪くするばかり。 生き方を表す伴星は「司」で、地道に堅実に。 物事の始めの洩星は「玉」で、身内に応援されて。 締めにあたる導星は「司」で、自分の意志を優先。 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の木々ある公園の 散水を無駄なく行うためのちょっとした装置のようなものの中にある、 そこだけ高級品の格別な部品。 水を制御するといっても、水あってこそ磨かれるわけだし、 本作でもほとんど雨川が作家の救いになっているのは、このあたり。 水を司るものが世界を制するというようなもの。 総エネルギー198点は、そこまで強くないどころか弱い部類も、 自身金性の84点は、特別意識の輝く場所にいないと 存在価値を見いだせなくなるので、 東大生を採用した企業も、名の通った会社であるはず。 木性36点は、満足とはいえない引力本能も、 あまり酷使すれば摩耗する部品なので良し。 専業より兼業に向き、生活基盤があったほうが、 かえって時間も有効的に使えるのだろう。 火性18点は名誉や結婚は、後天運次第。どっちかに偏るだろうけど。 発信力の水性は、52点でそんなもので充分だが、 問題は土性の08点という低さ。かえってゼロのほうが無限大に使えそうだが、 元値が高い高度な教育の行き届いた家庭ならば、 創作に費やせる頭も休み休みでなんとかなっても、 実際、理系に行かなかったり留年したのは、 そこまで頭が切れるわけではないため。 つまり土日に集中して使用するくらいが得策。 分相応とはいえ、そこは東大脳なので、 苦労はしながらも時間をかけて伸びていく。 また年支「戌」VS月支「酉」の害持ちで、 一見怪しげなどうでもいい登場人物を 効果的で不穏な演出が可能にしているのは見逃せない。 「嘘つき」とまでもいかぬが、優柔不断なこの害は才能だろうし、 月支「酉」年支「戌」日支「亥」の変則方三位は、 妙な一枚岩の象徴だね。 年干支の「木戌」は、異様な引力本能で、 内容より地位に固執すると大物になれず。 月干支の「雨酉」は、頭脳明晰も品性欠けぬよう 同性の友人の協力が不可欠で、本書のテーマは友情かな。 そして日干支の「宝亥」は、繊細で第六感に磨きをかけて、 無から精神性の強いものを構築する純粋さあり。 干支番号構成は、11-10-48で東方と北方を結ぶ鋭角領域で、 得意分野に徹した方が好ましい。 10年運初旬「5歳木戌」は、DNA「司」の地道かつ純粋。 特別条件付異常環境10年運天冲殺ばかりか、 年干支と律音まであるので、奇妙な努力は成功運型。 2旬「15歳草亥」のDNA「禄」の特別条件付10年運天冲殺。 日支「亥」の刑があるとはいえ、前へ前へと進んで行った結果、 注目度が増し、早くもデビューできているが、 これは専業ではなく兼業で勢いをつけたことへのご褒美みたいなもの。 現在の3旬「25歳陽子」は、月支「酉」から年支「戌」、 さらに日支「亥」を経て、「子」までつながる変則方三位強化で、 干合もあるため、DNA「牽」の名誉で俄然注目を浴び、 極めて近い将来に大きな評価もある予定。 今後の4旬「35歳灯丑」は、DNA「車」の多忙。売れっ子も極まる。 5旬「45歳山寅」は、月干「雨」の干合で方向変換あれば、 「陽寅」的にもなる、栄誉に化ける落ち着いた王道を行く 10年運天冲殺でもあり、年支「戌」の半会で前進気勢でて 抵抗感なくすんなりと大御所の世界へ。DNA「玉」の落ち着き。 6旬「55歳畑卯」は、DNA「龍」で新たな挑戦もある10年運天冲殺。 年干支「木戌」は干合支合だし、干合年干「山」は「陽」の栄誉。 年支「戌」VS月支「酉」の害切れもあり、気合い入る。 月干支「雨酉」の天剋地冲は逆転の発想で、 日干支は半会まであり、面白いように成果あり。 7旬「65歳鉄辰」は、長く活躍した反動で、DNA「石」の政治力の時代だが、 同じく害切れでも年支「戌」の破壊は、さすがに足踏みか。 8旬「75歳宝巳」は、DNA「貫」の主導DNA納音で、自己破壊。 疲労も半端ではなく、自己の限界に挑む気力はないだろう。 さて、16年(陽申)の60年に一度の干合支害年には、 大病を患って入院したものの、繊細な人が最大級に才能を輝かそうとすれば、 上がりの前に体調異変くらいはあって当然。 「常に何かで体調を壊しているので、 体調が良かった頃の自分を思い出すことが出来ない。 しばらく湯治とかに行ってた方が良くないですか?」なんて いっているようだが、火性で熱するのは不向き。 守護神はあくまでも「雨」なので、 だからこそ、本作も台風の影響下の激しい豪雨で孤立する舞台。 どうしても動きたかったら水泳なのだが、 あくまでも作られた自然より、水性の近くにいられることが重要で、 疲れない趣味の充実も推奨したい。 「阿」も「津」も「川」も「辰」も「海」も、 すべて水性がらみで、判っているはず。 あとは読書も仕事の一環では辛いかもなと思うが、 来年(22年/海寅)とさ来年(23年/雨卯)は、 早くも迎える60年に2年だけある守護神天冲殺の夢の中! 本作は「透明人間は密室に潜む」より100倍愉しめただけに、 まさかの専業でペースを崩すことなく、 実社会と隔離することなく磨いてもらいたい☆ |
■2021年06月25日(金)木辰 |
陸秋槎○文学少女対数学少女の不穏 |
○上海の復旦大古籍研究所在学中の14年(木午)の DNA「貫」の天冲殺年に、短編ミステリー「前奏曲」を発表し、 第二回華文推理大奨賽最優秀新人賞を受賞。 16年(陽申)のありえない火性のDNA「鳳」の半会年に 「元年春之祭」で長編デビューを果たすと、 同作は、本格ミステリ・ベスト10(18-1206/海申)海外3位! このミステリーがすごい!(18-1211/灯丑)海外編4位! そして60年に一度の干合支害年ながら、 第16回本屋大賞(19-0409/陽子)翻訳小説部門3位を獲得し、 同年10月には、雪密室に百合要素を加味した 「雪が白いとき、かつそのときに限り」を刊行している 陸秋槎(88-1125/木申)が、『文学少女対数学少女』を 昨年(20年/鉄子)の12月15日(海辰)の主導DNA半会日に上梓している。 高校2年生の「文学少女」である陸秋槎(本人ではない)は、 自作の推理小説をきっかけに、孤高の天才「数学少女」韓采蘆と出逢う。 彼女は作者の陸さえ予想だにしない真相を導き出して・・・ 「犯人当て」をめぐる論理の探求「連続体仮説」、 数学史上最大の難問を小説化してしまう 「フェルマー最後の事件」のほか、二人が出逢う様々な謎とともに 新たな作中作が提示されていく全4篇の連作集。 華文青春本格ミステリの新たなる傑作とされたもの。 14年(木午)から18年(山戌)まで書いた 「ガールミーツガール」と「数学とのアナロジー」「作中作」「論理的パズラー」、 そしてミステリ作家の悩みなど書きたい要素を たっぷり詰め込むだけ詰め込んだ集大成のようだが、 明確な筋書きを確認出来た「雪が白いとき〜」に比して 難解さは否定出来ず、翻訳物でもあり、初心者には敷居が高かいかもしれない。 中華人民共和国の首都北京出身で、 復旦大学古籍研究所古典文学専攻修士課程を修了。 14年(木午)の条件なし天冲殺の夢の中ながら、 正体不明結婚時期不明の妻が金沢大学の留学生となったために来日。 以来福井県金沢市在住で、昨年(20年/鉄子)に妻が 金沢大の特別研究員になったという陸は、 DNA「龍」主導で、新たな環境で刺激を受けるのが好き。 ようは放浪者、旅人である。それも筏のような存在で流れて行く。 「龍+車」は、環境適応能力ありも、 下手をすれば行き当たりばったりで、出会い頭の衝突もないとはいえず。 「龍+禄」は、視野は全開といえず、得意分野や好む分野を突っ走る。 「龍+玉」は、周囲と歩調はとれないが、 それは異国人ではないことに気づいているがどうかは別物で 本質はそのまま理解されず誤解されやすい形になっている。 「木+龍+亥月」は、学才はあり。 「辰」年生まれ「木申」は、機動力あり。 生き方を表す伴星は「玉」で、静かな環境で勉学。 物事の始めの洩星は「禄」で、周囲にその気にさせられる。 締めにあたる導星は「玉」で、目下と共に終わる。 宿命の特長は、初冬午後十時頃の山間の川を流れる下り船。 あるいは、どしゃぶりの深夜の雨で山崩れが起きぬよう 必死に支えている森で総エネルギー207点中水性90点と急流なり激しい環境。 土性は45点でそれを多うように51点の木性が立ちはだかろうと、 火性ゼロ(DNA鳳/調なし)の野人のため、あまりにも無力で諦めの心境も、 雪の中のトリックなり、夜の雨を利用した語りは 得意というか、そのままなので矛盾はなし。 とはいっても、暖かみはなく成長は期待してはいけないので、 大人が主役よりは、若い人を描くほうが、期待はもてる。 午未天冲殺としては、目上運は命だが、 90点もある水性は、ありがた迷惑を通りこして、 過大評価にもなりかねず、潰れぬよう持ち堪えるのが課題。 また、月支「亥」VS日支「申」の害は、 内側が汚れやすく、消化不良も起こしやすい。 少女達の闘争や葛藤は、まさに陸そのもの。 ところでここでトリックもつかえぬことはない 年干「山」と月干「雨」は宿命内干合により それぞれ年干は「陽」と月干は「灯」のありえない火性に早代わり。 つまり宿命が刺激されれば、外面に対しては、 「火性も一応あるからねー」というポーズはとれるのだ。 年干支の「山辰」は、制約があまりにも多く匍匐前進なみ。 外地で適合せねばならぬのも、そのひとつだが、 それを自由と思えば、創作にも力が入るというもの。 月干支の「雨亥」は、自己のテリトリーに相手を引き込む達人。 人目の付かないところで黙々と努力するが、 意志は強固で、忍耐強くも小心で大胆さはない。 妻ありきは間違いないだろう。 そして日干支の「木申」は、特に仕事面で抜群の闘争本能。 極めて崇高な理想を掲げるが、実現するには周囲の応援しだい。 阿吽の呼吸で理解されれば良いが、説得できぬと害もあり自爆しやすい。 退くことは得手ではないので、常に前向きで包括していくべき。 干支番号構成は、05-60-21で東方北方南方の鋭角領域で、 尖った極端で閉鎖的な世界を描く。 後天運は、初旬「4歳木子」が日干支「木申」を大半会するため、 後天稼働運型で社会にでれば動きも早いが、頑固なDNA「貫」。 2旬「16歳草丑」は、DNA「石」で仲間を意識する学生時代。 現在の3旬「26歳陽寅」は、DNA「鳳」。ありえない火性が出現し、 月支「亥」VS日支「申」の害切れは、我が世の春。 結婚もしたし、妻に付帯するように来日なのだから 口にはだしづらいが、笑いがとまらないだろう。 今後は4旬「36歳灯卯」は、DNA「調」の同様にありえない火性だが、 前旬の害切れほどの衝撃はないものの「灯」の直火は使い勝手良くて、 結婚状態に恵まれていればなお、安泰の目論見は持続。 5旬「44歳山辰」は、月干「雨」で方向転換。 目下が代わるのか進み行く方向性の変化かはともかく、 月干「雨」が「灯」になり、これが宿命内干合より、 使いではありそうだから、救いあり。DNA「禄」の半会で感謝と奉仕。 6旬「54歳畑巳」は、今度は作家本人の干合変身で、 DNA「司」の干合支合は、次元をあげることが可能ならば、 日干「木」は「山」に、これが年干「山」と、 両天秤でありながら、競走して一体化すれば、 年干と日干は「陽」に月干「灯」になり、 干合とは言え火性天干一気が成立するのだから、 まだまだ成長は持続して、変身につぐ変貌で安泰。 7旬「64歳鉄午」は、DNA「車」。8旬「74歳宝未」は、DNA「牽」。 最晩年の10年運天冲殺で、まるっきり効力なしと言えぬが、 通常は晩年すぎて、もっと前に繰り下がり使用しているに違いないし、 ここは、多忙・危険・不名誉なり伐り倒されかねない状況で、 それこそ一線に踏みとどまっていたら、かえって不気味だ。 さて、翻訳だからなのか陸の作品は一筋縄ではいかないし、 一般人には馴染まない発想もあり。 「韓采蘆に三十分なぶりものにされて、私は抵抗をあきらめ〜」だし、 校内編集誌にしても、かつては知識源としての有用さや、 情報の豊富さを重視していた前編集長とは違い、 現編集長の主人公は、俗(キッチュ)な人間であり、娯楽性を第一の原則とし、 気楽な文章で 読者が参加が必要な企画を続々打ち出す。 犯人当て小説は、前半部分を掲載させ、次の号で真相を公開。 一ヶ月で投書箱に正解者を募り、 食堂の売店で買った賞品を贈呈するといった按配だが、 論理が穴だらけで、解答とはかけはなれた解答を導きだし失態! ただひとつ最後まで辻褄があっていた 計算が不充分で推理の可能性を残らず排除できなかった ここは一段上を行く賢い人の手を借りてみるしかない。 たった一人のひきこもりにして、数学の授業にだけは現れる達人! 数学に関わることならと引き受けて貰えるだろう。 推理小説は数学と同じ自由であるべきではないか! フェアプレイを求めようとして、 作品が厳密かを気にしすぎて混乱を感じているだけなのか! ところがいとも容易く「簡単だよ。君が作者なんだから、 君が犯人だといった人間が犯人であり、 君が真相だといったものが、つまり真相である」だと。 数学者と探偵にとって、いちばん重要なのはつねに直感だそうで、 理論があればなんとでもなるらしく、これは麻耶雄嵩(69-0529/木辰) 「貴族探偵対女探偵」のへのオマージュだというから、 リアルとリアリズムはイコールではない! 学園百合ミステリはまだしも、同室友人との三角関係匂わし 推理は迷走しており、なかなかとっつきにくい。 陸はトポロジカルだからと片付けるが、このあたり、翻訳だからではなく 野人の害持ちで、単に面倒くさいことを好む印象なのが、 陸という作家なのではないか。 そういうことにしておかないとお手あげだから(笑)。 最後になるが、陸の配偶者成分は宿命になく、 陰陽の土性をあてると年干の「山」を代用する。 ということは木性が土性を剋するとはいえ、 年干の「木」より年干の「山」は社会的であり、いわゆる格上の存在。 SNSにも話題がないうえに、母親扱いの土性が産みだす 金性は僅か21点しかないので、憶測だが子供はひとまずなし。 専業主夫的な作家か否かは不明も、 働き者だから、夫から妻へのおもてなしもあるのだろうね(笑)☆ |
■2021年06月26日(土)草巳 |
矢部太郎 カラテカが大家さんの次に父親担いで稼ぎ目論む夢の中○ |
○97年(灯丑)の年干支「灯巳」を大半会する主導DNA「玉」の夢の中で、 高校の同級生で、19年(畑亥)に反社会的勢力とかかわったとして 吉本興業から馘首された入江慎也(77-0408/草未)と カラテカを結成しするも、現在はピンで活動。 07年(灯亥)の主導DNA「玉」年に気象予報士になったのに続き、 16年(陽申)のDNA「龍」の改良改革年から 「小説新潮」に連載されたいた当時居住していた大家との日常を描いた 漫画「大家さんと僕」を17年(灯酉)の主導DNA「玉」年に刊行すると 累計120万部超えのヒットになり、18年(山戌)の大半会年には 第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞している矢部太郎(77-0630/山午)が、 満を持して06月17日(陽申)のDNA「龍」日に、 今度は漫画家の父親とのエピソードを記した 『ぼくのお父さん』を刊行し、 DNA「調」の独創的才覚を駆使した夢の中らしく勝負にでた。 東京都東村山市出身で、東京学芸大学教育学部除籍の矢部は、 DNA「玉」主導で、熱くて静かで不器用で生き方を変えない。 「玉+龍」は、主観が客観という被膜で包まれ、 誤解されるところを笑いに変換させたいという計算あり。 「玉+玉」は、無欲で無理せず俗世間に興味なしというふりが可能。 「山+玉+午月」は、本心は何を考えているのか正体不明。 「巳」年生まれ「山午」は、待ち運。 総エネルギー333点は身強も身強だが、木性ゼロ(DNA車/牽なし)は、 見栄え気にせず、汗水流して働く気持ちなし。 火性172点は、夏山の活火山で最強の熱気。 年干「灯」月干「陽」に加え、 年支「巳」も月支と日支の「午」も火性でほぼ炎上。 自身の土性にしても138点で存在感あり。 金性23点は中途半端で、口数少なく、表現力もワンパターン。 水性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人は、配偶者成分皆無で異性に興味なしだが、 そのかわりに無限大の欲深さを備え、目的稀薄な蓄財を心がけるが、 下手に干合して水を同化させ異性を近づけると 自身の「山」は「陽」化して、「雨」も「灯」の火性に変化するので、 その衝動が怖くて踏み込めないが、 蓄積するだけで、距離を置いて水を火性に変化させるだけでは、 倦怠感が加速し、前進気勢が失せ、結果少食にもなり、 益々稼働力がなくなるが、天然記念物なみの「山」としては、 それでありなのかとも感じるが、 本来動いてはいけない「山」が炎上して、 周囲に迷惑をかけたり、かけられたりと感じて、 仕事に穴をあけないために遅刻せぬよう都心に引っ越した 01年(宝巳)の月干「陽」が干合で「海」になり、 さらにその干合月干「海」が年干「灯」と二次干合し、 ありえない木性の「木」と「草」に化けた年から 実に2年置きくらいに引越を繰り返しているというのだから、 落ち着いたい「山」にはプラスとはいえないが、 いるだけで周囲を巻き込むのだから、やむなしというか、 無駄に力を削いでいる(笑)。 10年運初旬「8歳草巳」は、ありえないDNA「牽」で、 不格好で生きることを強いられる日居冲殺10年運。 2旬「18歳木辰」の、同様にありえないDNA「車」で、 いくらか激しく動いてみたが、 3旬「28歳雨卯」の干合火性天干一気に 全火性格入格で、一気に知名度をあげ、 現在の4旬「38歳海寅」の年干支「灯巳」の干合支害で不穏とはいえ、 DNA「禄」の半会は、金銭物質運を爆発させ我が世の春。 今後は5旬「48歳宝丑」が、方向転換すれば、 虚とはいえ派手な振る舞いも可能な10年運天冲殺も、 月支も日支も害なので、DNA「調」は極端な病でもあるので、 それこそ生き方を改めないと、上がりと下りの両方遭遇することになる。 子供の頃、いつも一緒に遊び、絵を描いていた父が 「みんなのお父さんとは違うなあ」と不思議で、 恥ずかしかったり、判らなかったこと。 「漫画に描くうちに・・・余計にわからなくなりました(笑)。」とは、 DNA「調」年らしいてらい。 父親に見せたところ「こんな理想の父親みたいに描かないでよ〜」と 言われたとリップサービスするが、 前作で大成功したので、今度は周囲も練りに練ったオファーで、 売りに走りすぎてはいまいか。 知らない人には「玉」が、静かなババクササを感じさせ、 好感度の押し売りになるのかもしれないが、 子丑天冲殺が赤の他人の大家さんをネタにするくらいならともかく 父親までだしてきたとなると、本人の思惑とは別に そこはかとなく偽善なムードを醸しだす。 もとより主導DNA「玉」とはいえ条件なし天冲殺の夢の中に始めたもの。 そこからぐるりと回って24年の歳月をかけて存在感を誇示してきたのだが、 好きなことをやって自由人は良いのだが、印税が入ろうと、貯めこむばかりで 経済を回そうという発想はなく、ある意味塩漬け。 後輩のために芸人アパートでもこさえるどころか、 この成功へのきっかけを作ってくれたはずの 元相方なんぞは、年上なので利用価値がなくなったら、 なかったことにしているようなもの。 「物欲があんまりないんですよね。」は結構なことだが、 ならば、世のため人のために何をしようという発想がまるでない。 ここまで偏りがあると、もはや珍獣の類としか形容できないが、 受け身でも目先の得になることしか反応しないのでは、 さすがに寂しい。いつか崩落するのが、抑えのない「山」。 「もう成功してると思ってるんですよ」と公言するならなおさら、 父親を遥かにこえて名前ばかりか財をなしたなら 「ああもう、一生大丈夫だな」なんて違うだろ。 どこかでバランスをとらないとマズイと思うゾ。 「玉」主導だけに、体力ないから智力自慢もいいが、 同一生年月日の石川直樹は写真家として活動的だよ! 人生には必ず陰陽バランスが働くのだよ.。 夢の中で親孝行モドキも結構だが、本則は社会還元するのが王道だ☆ |
■2021年06月28日(月)灯未 |
竹田新○向こうの果てへ流れ行く太陽のような女の行き着く先 |
○東京都港区新橋に生まれるが、茨城県牛久市に養女にだされた模様も ほどなく戻り女優だった祖母の影響で 幼少期より劇団若草に所属、4歳から子役として活動を開始。 年干支「草巳」月干支「草酉」がからむ 大半会三合会局年だった85年(草丑)より 98年(山寅)の干合年まで「激弾B級(現・激弾BKYU)に所属した後、 99年(畑卯)の天剋地冲年に「劇団ふくふくや」を立ち上げ、 看板女優として全公演に出演し、テレビや映画・舞台に幅広く活動。 竹田新名義で劇団ふくふくやの全作品の脚本を執筆。 14年(木午)よりホリプロに所属している 竹田新(山野海・65-0916/雨酉)が、本人も検察事務官役で出演する 05月14日(海戌)のDNA「石」の天冲殺害日より 07月02日(宝亥)の主導DNA「龍」の天冲殺日まで 松本まりか(84-0912/畑酉)主演で、 WOWOWで配信されている「向こうの果て」の 原作小説『向こうの果て』が、04月10日(山子)の干合日に上梓されている。 青森県弘前市三世寺が本籍地で、足立区西新井3丁目15番地飯島荘203号室の アパートの一室で火災を起こし幼馴染みの同棲相手を殺害した (85-0810・午前2時/鉄辰)容疑で逮捕された池松律子(50-0710/陽午)。 将来を期待される若手検事・津田口が取調べに当たるが、 罪は認めるも動機については語らない。 調べを進めると、彼女を知る男達の証言によりいくつもの顔が浮かび上がる。 娼婦のような女、残酷な女、嘘つきな女、太陽のような女・・・。 真実の顔はどれなのか。津田口自身もまた、彼女に翻弄され始め――。 検事だった夫を12年前に過労による心臓発作により失った 検察事務官の南川澄江の協力のもと、 ようやく事件の全貌が明らかになろうとするが、 津田口は、彼を検事にするため必死に働き娼婦までやって亡くなった、 姉の面影を池松に重ねあわせ、人生を棒に振るような暴走をしてしまう。 果たして池松の本当の顔は、そして何人の男を苦しめたのか・・・。 酒癖の悪かった父親が律子を虐待し次第に手につけられないほど 荒れたのは理由があった。だから、その親も殺めた? 民謡一座座長の父親の実子でなかったことが始まりで、 殺害された男は、親友とされていた三味線弾きの息子だが、彼女は証言する。 「貧困と嫉妬と妬み。それで食いつないでいたの。 親友なわけないじゃない」と、 そして「生まれた時から淫売って言われ続けたら、 自分はそういう女だって信じちゃうよね。子供だもの」 ここに手踊りの息子で、地元の刑事になり二人を観察してきた 一見感じの悪い村上という男がからみ物語は展開する。 根っからの芝居人である竹田は、DNA「龍」主導で、 次から次へと創造力が膨らむ表現者。 「龍+玉」は、あえて変化球でヒネリを利かす。 「龍+龍」は、やりだしたら止まらない創造力。 「龍+鳳」は、内面の衝突は激しいが、新たな価値観を想像する。 才能は、この「鳳」で何でも表現する。 「雨+龍+酉月」は、直感力あり懐古する能力絶大。 空から魂めがけて物語がふって言葉にするような便利で芸術性ある性癖。 「巳」年生まれ「雨酉」は、上がって落ちる。 なので、おそらく離婚も経験している。 生き方を表す伴星は「玉」で、学びと創作に明け暮れる。 物事の始めの洩星は「玉」で、身内の助け。 締めにあたる導星は「鳳」で、趣味に没頭。 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の護岸工事が行き届いた花咲き乱れる 都会の小川で、総エネルギー140点は身軽でノリは良く、 どこにでも流れていけて、類い希な創造力で勢いをつけられているが、 本人の水性は僅か11点と身弱も身弱なので、 役割が多すぎたり、配偶者の気持ちをおもんばかっていると まるで蒸発するように、水の良さが失せるので、 純粋に表現者として創造者としてマイペースでいるのが好ましい。 年干支の「草巳」は、完璧を求め恋愛の達人。 月干支の「草酉」は、あらかじめ完成された盆栽のようなもの。 そして日干支の「雨酉」は、頭は良くて社交性あり。 他人に不快感を与えないが、仲間の存在が不可欠。 干支番号構成は42-22-10で西方南方東方で北方はなく、 暗い作品であろうと華やか。 後天運は、初旬「7歳陽戌」が、DNA「司」の10年運天冲殺だが害。 生涯、ありがた迷惑的な存在がいるという環境。 変剋律も同時にあるので、家庭や出自で苦悩して才能を磨く。 2旬「17歳灯亥」は、DNA「禄」の感謝と奉仕。 魅力成分全開の10年運天冲殺で、前進気勢強化。金銭物質での苦労が実結ぶ。 3旬「27歳山子」は、20年間の10年運天冲殺を抜け、 勢いが増すDNA「牽」の変剋律で、異性で苦労か。 4旬「37歳畑丑」は、苦悩から解放された、DNA「車」で危険で多忙。 さらには、年支「巳」に月支と日支の「酉」の三合会局という 拡がりもあるため、動き良し。このあたりで一度結婚している模様。 5旬「47歳鉄寅」は、DNA「玉」の静寂。 年干と月干の「草」が、干合で「宝」になるため、 やたら変化をさせられ新たな仕事もまいこむが、夫の話題が消えている。 来年(22年/海寅)から始まる6旬「57歳宝卯」は、 主導DNA「龍」で自己確立も、月干支「草酉」の天剋地冲と 日支「酉」の対冲があるので、崩壊から再生。 7旬「67歳海辰」は、DNA「石」の支合でやや濁り、そろそろ妥協しかねない。 8旬「77歳雨巳」は、DNA「貫」の晩年の大半会で大事件なのか、 そろそろ幕引きなのか、最後の勝負に賭ける。 さて、被疑者の生年月日まで堂々と書かれているのだから 一応触れておかねばなるまい。寅卯生年冲殺で、親の犠牲。 異性成分の金性が18点しかないため、異性との関係が持続しないところに、 まるで計算されたように、他人特に異性を踏み台にして、 運を喰って生きながらえていくのが「ヒノエウマ」の特性。 さらに「石」主導は何でも受け入れるし、 同僚の客も奪うし、幼い頃の仲間とは離れられない。 10年運初旬「1歳海午」は、DNA「車」の守護神でも裏を返せば危険。 2旬「11歳宝巳」は、DNA「司」の異性の影響。 3旬「21歳鉄辰」は、DNA「禄」の引力本能。 そして事件のあった4旬「31歳畑卯」が、 DNA「調」の反逆的10年運天冲殺内のDNA「玉」の害年(85年/草丑)の DNA「龍」の改善月(08月/木申)という絵に描いたような設定で、 作家は抜かりなく計算をほどこしているはずだ。 むろん「陽」で火性過多なので火をつけたものの 住民は事前に逃がしており、被害者だけの殺害を狙った DNA「禄」日というものも納得で、苦しみや哀しみを知っている 夜叉のような女を吐き気を催そう程丁寧に描いている。 なにしろ殺された落ちぶれた作家は、最後の小説を刑事にたくした。 題名は「太陽のような女」。そのものズバリである。 最後は、言うまでもない。過去を清算する害年だったから。 いかにも昭和の残像を残した話で、 現在の人権意識では看過されない不当な表現が散見されるが、 当時の時代背景と作品価値に鑑み修正は行われていない。 近代日本が成長していく段階での時代と時代の橋渡しをしたり、 その犠牲になった人への讃歌と尊敬と疑念。 舞台劇と言われれば、そのような構成だし、 存分にドラマとしても演出しがいのある構成は、まさに流れるように滑らか。 川のように流れるドラマは暗いが、私達に生きる術を教えてくれる☆ |
■2021年06月30日(水)畑酉 |
ウスビ・サコ アフリカ人学長、京都修行中の変わらぬ姿勢○ |
○海に面していないアメリカの農業と牧畜の国であり マリ共和国の首都バマコ生まれ。 南京東南大学での5年間の留学を経て、中国での研究に不自由を感じ、 母国で国家公務員として採用される予定も経済の悪化で延期、 日本に行くことを決断し、DNA「車」年だった91年(宝未)に来日。 京都大学大学院工学研究科の修士課程を経て、 京都大学大学院建築学専攻博士課程修了で工学博士。 DNA「車」年に01年(宝巳)に、京都精華大学人文学部講師に就任。 02年(海午)のDNA「玉」の守護神天冲殺年に日本国籍取得。 13年(雨巳)のDNA「龍」の守護神半会年に、同学部教授、学部長に就任。 人文学部長も兼任。18年(山戌)、京都精華大学学長に就任。 研究対象は住宅計画・住まい・住み方の研究。 住宅デザインと生活様式の関連を様々な国で調査している ウスビ・サコ(66-0526/草酉)の 『アフリカ人学長、京都修行中』が、 02月15日(木午)のDNA「石」の天冲殺日に刊行された。 税関職員の父、専業主婦の母の比較的裕福な家に誕生し、 父親は教育熱心だったため、10歳から5年間、 首都から250キロほど離れたセグという町で 学校の教員をしていた親戚の家に預けられて勉強漬けの日々。 6時から23時までずっと勉強。中国留学後には、妻となる女性と会い、 94年(木戌)に結婚し、二児に恵まれるも詳細不明のサコは、 「調」主導で、他人とは同じ発想では面白くないと感じる。 「調+鳳」は、表向きは誰とでも仲良くやれる。 「調+車」は、常に何かをしていないと落ち着かない。 「調+調」は、異国の地でぶっとんだ発想を示すが、 ある意味外国人が頑張っているのだからと許される面あり。 「調+龍」は、新たな発想。 「草+調+巳月」は、おおらかで開放的。 「午」年生まれ「草酉」は一発勝負に賭ける。 宿命の特長は、総エネルギー209点中自身の木性は 僅か17点で、守護神の水性は僅か8点しかないので、 活かせるのは生年冲殺で、何かの犠牲になりながらも、 滅私奉公の地域活動への貢献。 火性82点は発信力最強のため、やたら目立つ発想。 土性57点は引力本能も抜群。金性45点は良く働く。 そもそも「草酉」は完成された盆栽のようなものなので、 害年に結婚しようと害の10年運があろうと 害年に学長を拝命しようと、気にせずヨレながらも 真っ直ぐ進もうとするため、やっていけるのだろう。 本書では、若年期の年中パーティの失敗談や、 どうやってイケズの京都に受け入れられるようになったかの 他人からみたらとんでもない苦労を こともなげに趣味の延長のように自慢話として語っている。 「なんでやねん」連発の波瀾万丈な人生を、 「ええやんか」とコミカルにふり返る半生記。 京都の若者の事情を独特の変わらぬ若者目線で 語る姿は自信過剰にも思えるが、気楽に読める本である。 伊達に京都に30年住んでいるわけではない マリの超エリートは日本で功成り名をなした男の語る 京言葉の本音と建て前の解説やらツッコミ! 婉曲こそ美徳になった理由、京都みやげと本物の違い。 町屋がどんどんなくなる脅威や、職人文化が根強く支える土地。 御所南小学校がもてはやされる理由等々。 もしも京都旅行をする機会があるなら、事前に読んでおきたい一冊。 よそさんには違いなくても、京都人のマナーのサコ流解釈と会得には学べる。 京都はこういうところと先入観をもたずにやってきた 彼だからこその話は読み応えあり☆ |
移 動 祝 祭 日○ 2 0 2 1 年/ 宝 丑 |
21年01月分● 21年02月分● 21年03月分● 21年04月分● 21年05月分● 21年06月分● 21年07月分● 21年08月分● 21年09月分● 21年10月分● 21年11月分● 21年12月分● |
コラム総合○目次/茶房会館(1 9 9 6 年〜) |
さ く い ん ○ |
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清く正しく美しく○BEハレ幸せ発電所→運命向上委員会 |
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